カール エルベス

Weingut Karl Erbes

http://www.weingut-karlerbes.de/

創設者のカール・エルベスは、30年余り有名なクリストフェル・ベレス家のケラーマイスターをしていました。所有する葡萄畑のすべてが非常に厳しい農作業を強いられる急斜面で、耕作や収穫など殆どの作業が手で行なわれています。息子で現当主のシュテファンは、注意深い葡萄の選別により★から★★★ ゴールトカプセルまでの異なったレベルのアウスレーゼを造ることで、中部モーゼルのトップ生産者としての評価を得ることを目指しています。これまでは澱引きのため樽移しをしていましたが、これを新たに瓶詰の2週間前まで澱と寝かせるようにしました。ワインがストレスを感じなくなり、澱がアロマをもたらします。ただし、フィルターにかける手間が数倍大変になるそうです。2009年にニューマティックプレスを導入しました。

所有する畑の中でもユルツィガー・ヴュルツガルテンは畑というよりはむしろ崖と言った方がよく、しかもあちこちに粘板岩の岩板が露出し、農作業中に足でも滑らせたら谷底まで転げ落ち、場合によっては命をも落としかねない、といった所です。他のどこよりも厳しい農作業を強いられる畑です。通常は下から上へ作業をするのですが、あまりに急斜面のため横に移動して摘み取ります。エルベスの畑に一度でも行ったことがある人なら、労働に対して世界で最も安いワインと言っても当然だと思うことでしょう。いつも品質が安定しており、まさにリースリングの芸術品とも言える味わいを醸し出しています。