ジャン・ピエール・ボニー

Jean Pierre Bony

1963年にジャン・ピエール・ボニーがニュイ・サン・ジョルジュに創業したドメーヌで、以来ずっと生産量のほとんどをネゴシアンに販売してきました。しかし氏が2001年に急逝したため、それまで薬剤師をしていた娘のファビエンヌ・ボニーが急遽跡を継ぐことになりました。

彼女はオーストラリアの複数のワイナリーで研修した後に一念発起、本格的に自社ビン詰めを開始しました。当初から「土を感じるとか、力強いとかではなく、それこそシャンボールのようにピュアで女性的なニュイ・サン・ジョルジュを造りたいのです」と確固たる信念を持っていた彼女は、この難題に4年間挑戦し続けてきました。それは、幼い娘さんを3人抱えながらの、母としての戦いでもありました。そして、「当たり年だからこそ、生産量をあえて減らして質の追求に没頭した」2005年、ついに完成した「私の飲みたかったワイン」。それは、繊細で上品な、前代未聞のニュイ・サン・ジョルジュでした。

今日では、1500人以上のフランスのワイン愛好家が彼女の新作を心待ちにしており、また日本を皮切りにイギリス、ドイツ、カナダ、オーストラリアなどに輸出もはじまり、毎年予約で完売してしまうニュイ・サン・ジョルジュ随一の人気ドメーヌとなりました。