ユベール・ラミー

Hubert Lamy

http://www.domainehubertlamy.com/

ユベール・ラミーの歴史は古く、1640年にサン・トーバンで葡萄の栽培を始めたという記録がある。現当主のオリヴィエは1994年にメオ・カミュゼでジャン・ニコラ・メオの実践するバイオダイナミック農法を学び、1995年より父のユベールに変わりドメーヌを運営。オリヴィエ自身はリュット・レゾネ(減農薬農法)を実践している。葡萄の栽培からこだわり、収穫量は非常に少なく、シャルドネは36-45hl/haに抑えられ、さらに選別時に全収量の約
20%が取り除かれるほどの徹底ぶり。オリヴィエは600Lの大樽を好み、従来の小さめの樽は、全体の10%のみ使用される。アペラシオンによって新樽比率を変えながら約12ヶ月の樽熟成後、必要最小限のフィルターをかけ、ボトリング。現在約16.8haの畑(内9haはプルミエ・クリュ)を所有しており、年間生産量は10万本程。サン・トーバンの白が最も評価が高い。

栽培
葡萄はグイヨ仕立て。5月から8月まで毎月グリーンハーヴェストを施します。この10年の間、化学肥料は一切やらずに有機コンポストに切り替えて土壌を修正してきました。

白ワインの醸造
畑から収穫された葡萄はベルトコンベアでプレス機に入れられます。プレスされたジュースはステンレスタンクで一晩、清澄のために静置されます。翌日、清澄されたジュースは重力によって地下の樽へと導かれます。樽はブルゴーニュの伝統的なバリックではなく300Lとドゥミ・ミュイと呼ばれる600Lの樽を用います。アルコール発酵、マロラクティック発酵ともに樽内で行われます。

赤ワインの醸造
収穫された葡萄は震動式選果台で厳しく振り分けられ、除梗した後にベルトコンベアでセメントタンクに入れられます。そこから3-10日後に約2週間かけてアルコール発酵を行います。
発酵後に不純物を分離するデキュヴァージュを行い、プレスします。ジュースを一晩、清澄のために静置させ、樽に入れるのです。およそ15カ月の樽熟成を終えてワインは瓶詰めされます。

ドメーヌ・ユベール・ラミーの土壌 サン・トーバンについて

ドメーヌ・ユベール・ラミーの持つ畑は基本的に石灰質が占めています。サン・トーバンの土壌は大別するとふたつに分けることができます。

ガメイ村を越えサン・トーバン村へと延びる斜面は白色マルヌ土壌から成るほぼ純粋な石灰岩質土壌です。柔らかい石灰岩質土壌のおかげで葡萄の根が深く、よりミネラルを吸い上げることができます。洗練されたタイトな味わいの白、ミネラル、石を思わせる風味の赤ワインを産出します。ピュリニー・モンラッシェの土壌と類似しています。

サン・トーバン村の内側、特級畑モンラッシェの斜面にはより堅牢な石灰岩が広がり、葡萄の根によって石灰岩の断層が散見されます。赤色の泥灰土が多い特級モンラッシェから続く粘土質土壌です。より日照に恵まれた区画で、果実味が増しスケールが大きなワインを産出します。

Bourgonge Aujourd'hui 2007-08
若き天才醸造家、オリヴィエ・ラミーが造り上げるサン・トーバンは、まさに"偉大"と呼ぶに相応しい白ワインである!
"ブルゴーニュ 未来の10年を支える10人"に選出。

Le Guide des Vins de Bourgogne 2008
ブルゴーニュで最も優れた17のドメーヌのひとりである。

Gault Millau 2008
けた外れのシャサーニュ・モンラッシェの赤である。

Le Meilleurs Vins de France 2008
なんと、わずか数年の間で、オリヴィエ・ラミーはあらゆる問題点をマスターしてしまった。不遇のアペラシオンであったサン・トーバンの名声を取り戻すことに貢献し、今やこのアペラシオンの代表ともいえるワインとなったのだ。
色彩豊かなテロワールと、それらのあらゆるニュアンスを表現する天分の才が造り出す彼のワインは、愛好家たちをあらゆる面で、とてもお買い得で申し分のないワインと心から納得させてくれる。
在庫が恐ろしく少ないことがとても不幸である。

他にもイギリスのブルゴーニュ評論家クライヴ・コーツ氏が『デキャンター』誌にて「最も進歩したドメーヌ」と称し、フランスのワインガイド、ラ・ルヴュ・ド・ヴァン・フランスでも最高の評価を受けています。(サン・トーバンの生産者で掲載されているのはわずか3人、ラミーはマルク・コランと並び☆☆とサン・トーバン最高の評価を受けています。)