シャトー オー バージュ リベラル

Chateau Haut Bages Liberal

http://www.hautbagesliberal.com/

メドック格付け第5級シャトー。18世紀にこのドメーヌを創り上げたリベラル家は、その後数世代に渡ってポイヤックの最良のテロワールの数々を併合していきました。1982年にはヴィラール家が所有者となりブドウ畑を復興、1993年からは現オーナーのクレールが引き継ぎ、その後ゴンザグ・リュルトンとの婚姻により現在リュルトンファミリーの運営となっています。クレールの信念のもと、テロワールを引き立てる自然環境に配慮した栽培法を実践。2009年からビオディナミを取り入れ、2016年には全ての畑を転換しました。

ジロンド川の河口を見下ろす敷地に、30haの畑を有しています。その半分は、シャトー・ラトゥールに隣接する最高のテロワールにあり、粘土石灰質とチョーク石灰質の下層土に砂礫が堆積する土壌。残りの半分はピション・バロンの裏、バージュ台地の上にあり、ギュンツ氷期の厚い砂礫が層をなしています。さらにその下に水はけのよい大きな石灰岩があり、これらの土壌からミネラル豊かで力強いワインが造られます。加えて、起伏の大きい地形も水はけを向上させています。この素晴らしいテロワールを生かして、力強いポイヤックスタイルながらミネラル豊かで柔らかなタンニン、フィネスのあるワインを造っています。

現在このシャトーを取り仕切るクレール・ヴィラール・リュルトンは、「ワイン造りの90%は畑にある」という信念のもと、妥協のない高品質ワインを追求しています。植樹比率はカベルネ70%、メルロ30%。セラーは2001年に全面的に改修され、区画ごとの醸造ができるよう様々なサイズのコンクリートタンクとステンレスタンクが設置されています。醸造所の合理化をさらに高めるため、2017年から新たな改修を始めています。低温浸漬などを行わない、ボルドーの伝統的手法にて醸造。800樽が収容できる熟成庫では、ブレンド後のワインを熟成させています。良質のタンニンを抽出するため、ライト~ミディアムトーストのフレンチオーク使用。新樽比率は40~50%、5年目まで使用しています。瓶詰前に濾過を避けるため、卵の白身を使って清澄を行います。コンサルタントはエリック・ボワスノー。ラトゥール、マルゴーなどを手がける、ボルドーのカリスマ醸造家です。