フィリップ・シャルロパン・パリゾ

Philippe Charlopin Parizot

1956年生まれのフィリップ・シャルロパンは、22歳のときに父アンドレから2ha弱の畑とドメーヌを引き継ぎワイン造りを始めました。80年代末にはアンリ・ジャイエに指導を受け、除草剤と化学肥料は使用せず、殺虫剤代りにフェロモンカプセルを用いるリュット・レゾネ(減農薬農法)、醸造時の過度の抽出やピジャージュの禁止、そして低温マセラシオンの実践などを行っています。マルサネから始まったドメーヌは、現在、シャンベルタン0.2ha(ジョスリーヌ・バロン所有)、シャルム・シャンベルタン0.2ha、マジ・シャンベルタン0.1haのグランクリュとマルサネ、ジュヴレ・シャンベルタン、モレ・サン・ドニなどの合計約10ha弱(大部分はジュヴレとマルサネ)の畑からワインを造っています。果実味とアロマに溢れ、精妙なフィネスを備えた確固たるシャルロパンのスタイルはブルゴーニュの最高峰のひとつです。

ちなみに、クライヴ・コーツの "コート・ドール" で
"ある若い酒造り屋が、名うての酒造りの名手に自分の造ったワインを見てもらった。「とてもいい。だが、果梗が多過ぎる」と叱られて、翌年、また新酒を利いてもらった。「目よりよくなった。だが、まだ果梗が多い。」さらに翌年も批評は辛かった。
1990年、ついに「おぬし、やっと酒造りというものがわかったな」と褒められた。若い造り手は言うまでもなく1956年生まれのフィリップ・シャルロパン、導師はアンリ・ジャイエ。"
という挿話があるそうです。