ティエリー・リシュー

Thierry Richoux

数世代にもわたって、ロヨ・リシュー家は葡萄栽培に携わってきました。
1960年、ジュヌヴィエーヴとジャン=クロード・リシューーは、イランシーの畑で家業
を継ぐことを決意しました。そして1970年半ば、彼らはイランシーにおいて葡萄栽培だけに従事する先駆者となっ
たのです。家族たちに助けられながら、彼らは成長を止めることなく少しずつ畑を拡大し、彼ら
の顧客を増やしていきました。そして、アペラシオン"ブルゴーニュ・イランシー"としての赤とロゼの自社元詰め
が出来るまで経済成長を遂げたのです。

ティエリー・リショー
1979年、彼らの息子ティエリーは、ボーヌの学校で醸造士の免許を取得して後、伝統
的な家業を継ぐ道を選びました。1998年、ティエリーは両親の引退を受けて彼の妻コリーヌと、家族経営の会社組織を
立ち上げました。現在、拡大された畑は比較的若く、新たに手を加えられています。最も重要と考える剪定、ピノ・ノワール種のクローンをより良いものに変えること。彼は品質を向上させるための労力は惜しみません。今日では、彼は18ヘクタールのピノ・ノワールと1ヘクタールのガメイを所有して
います。ガメイからは主に、ブルゴーニュ・パストゥグランとラタフィアを造っています。近年は2~3ヘクタールの畑かをクレマン・ド・ブルゴーニュに充てています。クレマンの畑の葡萄は、カーヴ・ド・バイィに収穫を任せ、瓶詰してカーヴ・ド・バ
イィに売却されます。

収穫は伝統的な方法で、とりわけ細心の注意を払います。葡萄はすべて手作業で選別、除梗をしながら収穫されます。一年のうちでもっとも重要なこの時期、およそ12日間何人もの収穫人を必要としま
す。この10年の間というもの、葡萄の樹に情熱を注ぐ様々なアプローチのおかげで、品
質が伴って上昇してきています。これは彼らにとって永遠の課題なのです。2000年からは、土壌の力を得るために土地に対する仕事に沿って、除草剤の使用を廃
止しました。そしてイランシー本来のテロワールを精密に表現するために、畑の雑草を含めてコン
トロールする方法を選択しています。彼のワインは父の教えを守り、飲み頃を迎える順番にリリースされます。

醸造・熟成:収穫はすべて手摘み。選果台で厳しく選果され除梗します。シリンダー型のステンレスタンクにて温度管理をしながら15~20日間発酵。圧搾しフリーランジュースとプレスジュースをブレンドしてから熟成。若いワインはステンレスタンクで1年寝かせます。その後、228Lのオーク樽と55hlの大樽に移します。