マ・デ・ブレサド

Mas des Bressades

http://www.masdesbressades.com/

曾祖父は生物学者でSO2の開発に携わり、祖父はボルドーでワイン造りに携わっていたという家系です。この地に始めてカベルネ・ソーヴィニヨンを植えたり、樽熟成の白ワインを造ったりと、まさにパイオニア的存在です。現当主のシリル・マレは引き継ぐ前に、モンペリエールでエノロジを勉強し、カリフォルニアやチリにも修行に行きました。

畑の土壌は、第四期時代のローヌ特有の小石が6-12mの深さまであり、まるでシャトーヌフ・デュ・パプの畑のようです。また、ミストラルも吹き、法律的にはラングドックに位置していますが、自身はローヌワインとしてとらえて欲しいと考えています。各畑別、葡萄品種別で、それぞれのポテンシャルを大切にしたワインを造っています。

醸造については父親のロジェ・マレが確立し、シリル・マレの代になりさらに品質が向上しました。赤ワインが主体ですが、白とロゼも少量生産していて、白ワインは圧搾の後、直ぐに木樽に入れアルコール発酵を行い、マロラクティック発酵は行いません。赤ワインはステンレスタンクでアルコール発酵とマロラクティック発酵を行います。その後、プレスをかけないフリーランジュースのみをコンクリートタンクに移し、ステンレスタンクに残ったものは、品質を見極めプレスして使うかどうかを決めます。

世界的な評価も高まり、地元でも人気の高いこのドメーヌのワインは、常に生産量を超えた予約が入るほどです。しかしシリル・マレは品質にもまだまだ満足することなく、さらにその上を目指すべく日々努力を続けています。その証拠として、自分で設計し自らの手で建設した木樽用のセラーを新設しました。その出来映えはプロの建築家顔負けです。非常にバイタリティ溢れる若きシリル・マレの造るワインは、さらに品質向上を続けることでしょう。