シャトー クロワ ムートン

Cheateau Croix Mouton

シャトー・クロワ・ムートンは、ボルドー中央部、ドルドーニュ川沿いのルゴン地区に位置するワイナリー。現在のシャトーは、1997年に、ボルドーでネゴシアン業を営むジャヌエックス家に購入され、同家によって経営されています。ジャヌエックス家は、ボルドーの右岸、サンテミリオンとポムロールにシャトー・ラ・クロワ・サンジョルジュをはじめとするいくつかのシャトーを所有し、その素晴らしいワイン造りで有名です。その子息であり醸造家のジャン・フィリップ氏は、ボルドー右岸の次世代を担う若手ホープ。シャトー・クロワ・ムートンは、このジャン・フィリップ氏の努力により急速に品質が向上し、その評価は年々上がっています。
昨今、ボルドーでは、古い伝統を尊重しながら新しい発想や技術を取り入れた新世代のワインが台頭してきていますが、シャトー・クロワ・ムートンはまさにその代表格と言えるワインです。

シャトーのあるルゴン地区ではガローローマン時代の遺跡が数多く発掘され、この低地にある良質な土壌と、川岸にあることで、古代からブドウ栽培の文化が発達していたことがわかっています。この地域の建築物や、ルイ14世の治世から残る大きな暖炉などはこの地域が重要な場所であったことを示しています。シャトークロワ・ムートンはシャトー・ムートンという名で、1881年、この地区で最大のワイナリーとして誕生しました。シャトーそのものの歴史は、有名なシャトー・ムートンロートシルトより古いと言われています。

シャトーでは、粘土質土壌で風通しのよいルゴン地区に19haの畑を所有、平均樹齢約35年のメルロー種を主体に、カベルネ・フラン種、プチ・ヴェルドー種をブレンドしてワインが造られます。醸造には厳しく温度管理されたセメント・タンクとステンレス・タンクを、熟成には新樽を50%、一年樽を50%使用。ジャン・フィリップ氏は、斬新なブドウ栽培法や醸造方法をこのシャトーに積極的に取り入れ、パワフルでありながら洗練された独自のワインスタイルを追求しています。ワインアドヴォケイト誌でも88ー90点のポイントを与えられ、その品質の高さが大変評価されています。