葛城酒造

かつらぎしゅぞう

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奈良県御所市名柄347−2

愉快な酒宴の幕開け

百楽門を醸す葛城酒造は、金剛・葛城の山麓を南北に縫う「葛城古道」の中程、名柄の集落にあります。「百楽門」という名前には、「大いに楽しんで、愉快な酒宴の幕開けとなるおいしいお酒」という意味が込められているそうです。広い敷地には灘の大手メーカーに桶売りをしていた時代の名残が見受けられますが、現在は完全手造り体制に移行しており、蔵元の手と目が届く範囲の製造量になっています。

仕込み水には、金剛・葛城山系の伏流水を100mの地下から汲み上げたものを使用。米は、山田錦や五百万石など現在主流の酒造好適米の原種である「備前雄町」で醸されたお酒に魅せられ、以来雄町にこだわり、雄町のうまさを引き出す酒造りを追求しています。米の持ち味を最大限に生かすため、季節商品以外は0〜5℃で一年以上調熟させてから出荷されます。

百楽門

旨味があって喉越しが良い辛口のお酒。雄町で仕込まれた酒はどれも美味しいです。

葛城酒造は、奈良県正暦寺で創醸された菩提もと仕込み(生米を使用する酒母造り)でどぶろくも醸しています。これを毎年11月23日、奈良県神社庁に新嘗祭のお神酒として奉献。もちろん市販もされており、奉献したものと同じどぶろくが出荷されます。プツプツと泡が立つ醪をそのまま濾過はおろか漉しもせずに瓶詰めするので、開栓する際は注意が必要ですが、米粒も残っている独特の口当たり。微発泡の大人のお粥です。

蔵の応接間には土佐藩主・山内容堂が揮毫した「魚龍変化」の書が飾られており、その名を冠した菩提もと純米無濾過生原酒の大古酒も商品となっています。