バシュレ・モノ

Domaine Bachelet Monnot

ドメーヌ・バシュレ・モノは、コート・ド・ボーヌの南、マランジュのデジーズ村にあります。このドメーヌは、2005年1月にまだ若いマルクとアレクサンドル兄弟の2人が祖父や父のワイン造りを引き継ぐという形で設立されました。マークとアレクサンドルは醸造の学校を卒業した後、フランスや海外でもワイン造りの経験を積んできました。今はグラン・クリュを含む10haほどの畑を管理しています。(Grand
Cru:1ha、1er
Cru:5ha、Villages:4ha)彼らは畑のもつ力を最大限に生かすことが、より良いワインを造る近道だと確信しており、日々、土壌に非常に注意深い作業を施し、ぶどうの木を健全に保つよう、見守っています。除草剤は使わず、ブドウの根が奥深くまで伸びるように丁寧に手入れをしています。収穫は全て手摘みで行い、その後、空気圧式圧搾機で時間をかけてゆっくり果汁を搾ります。その後、アペラシオンによって新樽の比率を変えながら、12~18ヶ月熟成します。この熟成を経て、ワインはフレッシュ感と複雑性を備えた洗練されたワインとなります。

二人合わせても弱冠52歳であるマルクとアレクサンドル兄弟は、2005年、ジャン・ピエール・モノから10haの畑を借り受け耕作を始めました。その畑はピュリニー・モンラッシェ同様に重要なマランジュも含まれています。彼らはまず、自宅の裏に発酵から熟成までを行える建物を造りました。その場所で、一年間に及ぶ樽熟成やタンク内で澱と6か月ほど接触させるといったエルヴァージュを行っています。また、彼らは通常、マロラクテック発酵が終了するまで澱を攪拌させます。それは時には1~2ヵ月に及びます。新樽比率は控えめで、プルミエ・クリュには50%程度、バタールやビアンヴニュに対してはそれ以上の新樽を用います。柔らかく軽くトーストした樽を用いることで、ワインに過度な焙煎香が付くのを避けるためです。兄弟は、その芳醇でリッチな2005年のデビュー・ヴィンテージにおいてフランスのメディアから注目を集めました。

2006年ヴィンテージの出来はそれと同等かそれ以上です。溌剌とした澱の量は昨年同量で、ごくわずかに新樽比率をさげています。アレクサンドルは、05、06の両ヴィンテージとも『発酵の最中にだけ、必要な時に』、と、ごくわずかに補酸を行っていると話しました。未来を継ぐ、新しい造り手がここにいます。
International Wine Cellar より抜粋

Coup de Coeur en Cote de Beaune

二人合わせてなんと50歳!マルクとアレクサンドルのバシュレ兄弟は、魔術師キリアコス・キニコプロス(ルフレーヴやペロ・ミノらのコンサルタントも手がける)の指導を受け、2005年にJ・P・モノのピュリニー・モンラッシェを請負い、ドメーヌ・バシュレ・モノを立ち上げました。そのほとんどが白ワインの畑で、6ha程度。特級畑(バタール0.5ha、ビアンヴニュ・バタール0.5ha)は1haになります。ワインのスタイルについて彼らは語ります。『ワインを重たくし、凝縮させるカラクリ、そんなものはありません。』と。兄マルクは『余韻にエレガントなフィネスがある』ものを明確に好みます。彼らのバタール=モンラッシェはとても上手に圧搾され、繊細で、すでに有無を言わさない果実の風味があります。若干持続性に欠けるきらいがあるが、調和がありバランスがとれたワインです。熟成は、甘く焦がした新樽を50%、18ヶ月間行います。
La Revue du Vin Grance juin 2007 より抜粋

Bacelet-Monnot "Place aux Jeunes"

このドメーヌの2004年もの探してはいけない。なぜなら(この時は)まだ存在していないからです。アレクサンドル(24歳)とマルク・バシュレ・モノ(27歳)はマランジュとピュリニー・モンラッシェの畑を賃貸し、2005年にドメーヌを設立しました。畑はドメーヌ・ジャン・
ピエール・モノのピュリニー・モンラッシェ(1級畑のフォラティエール、ルフェール、ガレンヌ、そしてこれがなくては絵にならない、ケーキの上のサクランボのような50アールの特級畑!ビアンヴニュ・バタール・モンラッシェとバタール・モンラッシェです。)若い二人の兄弟は、ただちに、手間のかかる醸造などを行う場所を造りました。畑仕事は、除草剤を使わず、厳しい収量制限を行っています。白ワインに関して、マルクとアレクサンドルは20か月という長い熟成の重要性をすぐに飲み込みました。『私たちは父親から教わった経験があります。長期にわたるエルヴァージュが、ワインにより複雑さを与え、調和をもたらし、最終的には長期熟成にも耐えられるようになるのです』
Bourgogne Aujourd'hui 76 より抜粋

畑の(1級や特級といった)ヒエラルキーも畑の名称もあまり重要ではありません。ブルーノ・クレールがもたらしたマルサネの呼称からはシルヴァン・パタイユやジャン・フルニエといった成功者によるわくわくするようなワインが簡単に見つかります。また、今や、コランやモンティーユと張り合えるサン・トーバンのユベール・ラミー。もしくはマルクとアレクサンドル兄弟によるバシュレ・モノのマランジュも同様に、マイナーなアペラシオンから素晴らしいワインが生まれることを証明しています。
ジャンシス・ロビンソン.com How the wines tasteより抜粋