ビーニャ ウィリアム・フェーブル チリ エスピノ メルロ

Vina William Fevre Chile Espino Merlot

マイポ・ヴァレーの葡萄から造られています。暖かい気候とローム層の粘土質土壌は、上質なメルロの栽培に最適です。20kg入りのケースを使い、手摘みで収穫します。房を傷つけないように注意深く除梗し、破砕せずに240hlの発酵タンクに入れます。発酵中、1日に2回ポンピングオーバーを行います。また、発酵期間中に1~2回のデレスタージュ(液抜き静置)をします。全てのタンクをブレンドし、フレンチオーク樽で8ヶ月間、熟成させています。

美しいチェリーレッド、スミレや甘酸っぱいチェリーとラズベリーのフルーティで心地よいアロマ。かすかに洗練された樽のニュアンスも感じられます。口当たりはフレッシュで豊かな果実味と酸があり、ビターチョコレートのようなスモーキーさとスパイスの風味は、程よいタンニンとバランスよく混ざり合っています。余韻には心地よい酸と渋みが感じられます。生産量は、13,000本。

ビーニャ ウィリアム・フェーブル チリ

ウィリアム・フェーヴルが5年間かけてようやく見つけた理想の土地は、ピノ家の土地でした。フェーヴルがその一部を購入するという交渉に、ピノ家は応じませんでした。あきらめきれないフェーヴルは翌年もピノ家を訪問して交渉を続け、ついに1991年フェーヴルは、ピノ家と共同で会社を設立するという解決策を見出したのです。

現在、葡萄畑になっているのは75haで、3箇所に分かれています。栽培される品種は、カベルネ・ソーヴィニヨン22ha、シャルドネ22ha、カルメネール12ha、メルロー7ha、カベルネ・フラン5ha、ピノ・ノワール5haで、ソーヴィニヨン・ブラン2haは他の葡萄を接木中です。葡萄品種はフェーヴルが決めて、苗をフランスから輸入し、畑を造っていきました。ワイナリーの設立にあたり、銀行からの借り入れや他の出資は受けずに、全て自分たちの資金で行なってきました。無理をせず一歩一歩確実にワイナリーを確立していくことが、彼らの強い信条です。ワイナリーの設備は、フランスから運びました。初めから2004年まではフェーヴルがワインのスタイルを決めていましたが、体調が悪化したためにチリに頻繁には来られなくなったため、徐々にピノ家が引き継いできています。オーナーはビクトール・ピノ、ワインメーカーはフィリップ・ウリベ、アグノロミストはニコラス・ヤヌシです。ピノ家の息子ゴンザーロも5年前からワイナリーの醸造から全てにかかわってきています。彼のワインとの関わりは僅か5年間で確立したとは思えないほど専門性に長けています。彼をはじめ、このワイナリーにかかわるスタッフ全員からは、何よりも強い情熱に溢れた強いエネルギーが感じられます。また、ワイナリーの暖かいアットホームな雰囲気は、彼らの「ワイン造りの喜び」からかもし出されていることは間違いありません。

畑は3箇所にありますが、ワイナリーはサン・ルイスのみにあります。各地で収穫された葡萄はサン・ルイスまで運ばなくてはなりませんが、その間の劣化を防ぐために、収穫を早朝に行い、6-7時の涼しい時間にトラックで運んできます。6-7時の気温はとても低く、寒いと感じるほどです。収穫は全て手摘みで、土壌や熟成具合を見て区画ごとに行います。土壌によって熟成具合が異なるため、収穫は3回に分けて行われます。土壌の分析はは、地質調査の専門家であるピーター・パーラーに依頼して行なっています。土壌が違うと、葉落としから収穫まで、全てのタイミング異なります。収穫は3回に分けて行うため、手間はその分かかかりますが、それが品質に繋がっています。また、葡萄の状態は分析して値も採っていますが、実際に食べてみて、種の色と味わいで判断しています。ただし、「大切なのは選別を熱心に行うことではなくて、良い葡萄を収穫できるように育てることと、収穫の時期を正しく判断すること」。なお、グラン・キュベは、セラーに運ばれた後、揺れる選果テーブルでさらに選別します。

樽は全てフランスから輸入しています。アメリカ産の樽を使わないのは、フランス産の方がエレガントな味わいになり、品質が高いと考えているためです。「アメリカ産の樽を使った良いワインもあるけれど、私たちはフランス産の樽を使った味のスタイルで良いワインを造りたいのです」。樽は600-700樽所有しており、年に100-140樽を購入しています。「私たちのワイナリーは立派なゲストハウスや門のない質素な作りだけれど、ワイナリーの外観に投資するよりも、同じ額を樽の購入に当てるべきと考えています。」
酵母は、全て人工酵母を用いています。「偶発酵母よりも、それぞれに適した人工酵母の方がより葡萄の味わいを引き出せることが分かったから。」

ヴィンテージの差は無いわけではありませんが、ブルゴーニュ程差が出るものでもありません。10年の内、1、2年は特別な年もありましたが、あとは同じです。チリでは灌漑が許されているので、差が少ないのだと考えられます。どのタイミングでとか、どの位とかは、エノロゴとアグノロミストで相談しながら決めています。酵母やバクテリアを除くために、軽くフィルターを通しています。